こころもよう

それは、今夜のことじゃった。






テツカナはご飯を終えていた。

とうちゃんとかあちゃんがご飯を食べはじめた。



絶好調なテツは、おなかが満足しなかったのか「もっとなんかちょうだい！」と、

とうちゃんの傍らにオスワリして催促していた。

でも、やらないのだ。そこんとこは徹底しなきゃね。



しかし、今夜は執拗だった。




一方カナはと言うとベッドに横たわっているが、そんなにいちゃんが気にはなるようだ。

自分は眠たいの。

だけど眠ってしまって、にいちゃんだけが何かもらったら、タイヘンだからね。


にいちゃんの「なんか！なんかちょうだい！」が気になって眠れないの。



とうとうカナは「にいちゃん！うるさいれ！おねだりしたって、もうないんやれ！」

どっちが年上かわからんくらい、妹はにいちゃんを叱咤した。




にいちゃんはそれでもやめなかった。

カナはまたにいちゃんに教育的指導を入れた。



親に無視されても、妹に叱咤されても、にいちゃんは粘ってみた。

だが、何もくれない。

ハライセにカナのおもちゃを咥えてみる。

カナが「にいちゃん！やめてやれ！それ、カナちゃんのやれ！」と。



結局、何ももらえずにテツはフテ寝をし、一件落着となったが・・・・・・・









思うに・・・・・・・・・・・・・






どこか間合いを見て、ほんの少し何かを与えればよかったかな？

それで、きっと満足しただろうから。

テツも、カナも、「自分だけがもらえた」と言う事実が欲しいのかも。

テツにしてみれば、「いつも平等」が気に入らないかもしれない。

だって今まで「ひとりっこ」だったもんね。


「おひとりさま」って大事なのだ。



カナは、決して許さない。

譲れないモノがあるのだ。たとえにいちゃんでも。


カナがもっとオトナになると、立場が逆転して、テツはやりこめられちゃうのかな。

そしたらテツはどうするかな。

静かに庭に出てくかな。

「とうちゃんも来るでしょ？」きっと誘うと思う。

とうちゃんも同じ立場だと思ってるから＾＾

とうちゃんに自分と共通する何かを感じてると思うから。



テツはミョ～に甘える日がある。

やたら「カラダを触ってくれ」と言ってくる。

それは、カラダの調子がイマイチな時なのだ。

そんな日は注意して観察しなければいけない。



ふたりについて、特にテツのカラダのことについて、

こうして、とうちゃんとよく話すのです。